脱原発に関するサイト管理人の考え

私は「日本全国の原発の停止」は10~20年かけなくとも、やろうと思えば早期に可能と考えています。もともと日本全国の原発は全て止まっても停電しないように、必ずバックアップ用の火力・水力発電所を確保しているものだからです。ちょっとの不具合や地震で停止する原発が「不安定」なためです。今回、計画停電を実施しているのはバックアップの火力発電所も津波の被害にあい、ストップしているためと考えられます。東電はこの説明を怠っています。輪番停電を長期化する必然性は疑問で、福島原発の存在意義を正当化するため意図的に不足を演出していると疑われても仕方ありません。 
日本の発電所の稼働率は58%、つまり年間を通して平均すれば部分的に休んでいる発電所も多いのだけど、ピーク時の対応の為に発電所を増設している状況だからです。大ざっぱに春50夏100秋50冬100%、という感じになっているが、【夏場・平日・午後2時】という超具体的ピークの為だけに「電気が足りないから増設が必要」という論理が正当化されている訳です。 

信頼できるデータもあります、見てください。 
○「発電所の設備量で見ると、原子力は全体の18%しかありません。その原子力が発電量では3割を超えているのは、原子力発電所の稼働率だけを上げ、火力発電所のほとんどを停止させているためです」(京都大学原子炉実験所 小出裕章 http://p.tl/Aapv )← 一目瞭然の図あり 
○日本、原子力発電不足分補う石油火力発電の余剰ある IEA(国際エネルギー機関)「IEAの推計によると、日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用しておらず…」 http://bit.ly/hYKf0M 
○2003年17基の原発を止めても停電にならなかった 東電、2003年の点検で「当社の保有する原子力発電プラント17基全てが停止」と明記。 東電プレスリリース→ http://goo.gl/EuFrD 
○名古屋大・高野雅夫の試算 原発をすべて止めても電力供給は可能 http://bit.ly/dOVyFZ 
○「今回の(停電)事態はバックアップになるべき火力発電も止まったことが原因」(原子力資料情報室 澤井佳子http://nico.ms/lv43328797#1:49:45 ) 


(続き)この論理で増設するのは世界的に見たら非常に効率の悪いことで、これを可能にしている、つまり増設できる=一般企業なら倒産するような事業なのに可能=巨額の税金補助がある、のは日本政府が産業界の原発増設の意向に偏っているのと官僚が無知だからだと考えています。他国では民間企業で補助がそんなに出ないので、もっと効率よく賢い方法をとって工夫しています。ブログのリンク先にも書いていますが、 

『・電力供給を増やすのではなく、逆に電力需要を調整するという発想がある。ドイツや北欧のように、同じ電力消費量のままでも電力需要をなだらかにしたら1/4の発電所はいらなくなる(日本の発電所は年間58パーセントしか働いていない)。電力需要のピークをカバーするために発電所が増設されているが、ピークを下げるには 
①夏場・平日・午後2時というピーク時間帯の電気料金を上げる。(主に産業用)②省エネインセンティブをもたせる仕組みづくり。(例:省エネ電球の割引)(新たな発電所建設よりも安い)③電気配線を重要度で分けて、ピーク時の供給量を管理する。(例えばアメリカの電力会社がピーク時に5分ずつ家ごとにずらして「エアコン用の電気」を止めているように、必須でない配線は電力会社がコントロールできるようにする。)』 

これは田中優さんの論点を私がまとめて書いた文章です。優さんは国会図書館に行ってきちんと正確なデータを集めて「本」にしているので信頼しています(映像で伝える方が万人に伝わりやすいため、リンクは映像もあります。科学論文ではないので)。優さんがこのことを経産省でプレゼンした際は、官僚の人が目を丸くして「詳しく話を聞かせてください」と声をかけてきたそうです…。

また、自然エネルギーに移行する移行期間に(省エネをした上で)火力発電を利用するのは原発を動かすよりましではないかと考えています。別に脱原発派だからというのでなくとも、事故が起こった際のリスクと経済損失は今回のことでおわかりになったように、甚大という言葉では表せないレベルです。10~20年といっても、日本は地震大国、阪神淡路大震災が16年前。直下型地震がこの間に原発の近くで起こる可能性もゼロではありません。 

自民党の河野太郎氏はブログ「再生可能エネルギー100%を目指す」 http://bit.ly/hUppk1 で「2020年までに20%の省エネ・節電を実現し、廃炉になる原子力の分を天然ガスと再生可能エネルギーで補っていく。」と提案しています。(「日本の外では、再生可能エネルギーが驚くべき勢いで伸びている。原発タリバンによる反再生可能エネルギープロパガンダから日本を解き放たなければならない。」とも) 

CO2排出・地球温暖化が指摘されていますが、私は地球温暖化には懐疑的というか人間が判断できるものではないと考えていて、CO2を削減するという大義名分で原発を推進することには大反対です。ここで何が「環境に優しい」のかという認識が、日本においていかに偏向しているかが明らかになりますが「放射性物質が出てても原発はエコ」なんて、そんなわけがありません。CO2より放射性物質の方が危険なのは火を見るより明らかで、これをエコだと言うようになったのは莫大な税金を投じた「原発はエコ」宣伝広告がなければ醸成され得ない発想だと思います。 
(温暖化に関しては、太陽活動など、人知レベルを超えた極めて微妙な気候の変動ですから、私はCO2原因説には距離をとっています。勿論、60億の人間活動によるCO2排出の影響が「ゼロ」とは思いませんし、予防原則による対策もあっていいとは思いますが、CO2削減のために「別の」環境破壊が生じることには反対です。温暖化などなくとも、環境負荷を減らす必要がある理由は化学物質汚染、生物多様性保全などいくらでもあり、私はその立場です。) 

 

 


自然エネルギーの安定化、コントロール化には電力系統のIT化と蓄電池の研究が必要ですが、既にそのどちらも日本は最先端で、世界では日本の技術が使われています(蓄電池研究にトヨタは年間1兆円もつぎ込んでいます)。私はスマートグリッド+高性能の蓄電池+電気自動車のバッテリー等への蓄電+R水素で問題は大体解決できると考えています。 

「省エネ製品に替えると今の電気消費の半分までに減らせる。それだったら畳8畳分の屋根の広さの2キロワットの太陽光発電で足りる。これにあとバッテリーさえあれば自給できる。原発で、こんなに高い電気を命がけで作る必要はなくなる。送電線もいらない。スマートグリッドがこれからどんどん伸びていく。【その時に必要な省エネ製品・自然エネルギー・IT・電気自動車・バッテリーはどれも日本が世界一である】。」(田中優 要約) 

また「R水素」という技術もあります。これは自然エネルギーの「余剰電力」で水を電気分解し水素を「貯蓄」し利用するものです。 http://rh2.org/chapter02_02/ 
具体的には、自然エネルギーのうち、地熱発電や海洋温度差発電は、24時間365日安定的に発電することができるので、ベースロード電源向けとし、太陽光発電や風力発電の供給の波を需要の波に合わせるために、蓄電装置として電池とR水素を利用します。 

『蓄電装置として最も身近なのが「電池」で、最近では、世界各地の風力発電所で、出力安定化のためにNAS(ナトリウム硫黄)電池が併設される例が増えているが、電池には、長時間の蓄電が難しい、ハイテクなために高価で一社独占になりやすい、劣化しやすい、廃棄時の環境負荷が大きいというデメリットがある。 

そこで、電気分解によって電力を水素にし、水素のかたちで貯蔵するという方法(R水素)が登場します。水素は、電池と比較して長時間貯めておくことができ、水素タンクが安価で寿命が長く、廃棄時の環境負荷が小さいというメリットがあります。また、余剰電力を水素にすることで、蓄積するだけでなく、運びやすくしたり、利用価値を広げることができます。 

R水素社会が最も進むデンマークのロラン島では、風力発電所の出力安定化に、NAS電池のような電池ではなく水素を利用する取り組みが始まっています。』